スタイルノート楽譜制作部(編)
菊変型判 128頁 並製
定価 1,540円 (内消費税 140円)
ISBN978-4-903238-23-4 C3055
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2008年12月 書店発売日 2008年10月22日 登録日 2010年02月18日
楽譜作成ソフトFinale(フィナーレ)の使い方を解説した本。市販されているような見やすい楽譜や、自分好みの楽譜を作る代表的テクニックを紹介。実際の楽譜のキーポイントとなる箇所をとりあげて設定や操作方法を説明。
楽譜作成ソフト_Finale(フィナーレ)_の使い方をさらにスキルアップさせる本です。作れない楽譜無いといわれるFinaleですが、市販されているような見やすい楽譜や、自分好みの楽譜を作るのは案外難しいもの。もっと見やすい楽譜を作る秘密、もっと楽に楽譜を作る秘密、楽譜を上手に作る代表的テクニックを紹介しています。実際の楽譜のキーポイントとなる箇所をとりあげて設定や操作方法を説明。この本をパソコンの横に置いて、Finaleを使い方に迷った時に開いてください。
はじめに
本書の使い方
●入力テクニック1 メロディ譜 —「ゆりかごのうた」 草川信作曲・北原白秋作詞
point 1 |歌詞にあわせて連桁をつなぎなおす
point 2 |小節の途中からレイヤーを分ける(ステップ入力の場合)
point 3 |音符のサイズを変更する
point 4 |番号付きの先頭の歌詞を右揃えにする
point 5 |リズムの異なる歌詞を入力する
point 6 |歌詞間の距離はそのままに、全体の位置を調整する
point 7 |歌詞をくくる括弧を入力する
point 8 |日本語のテンポ表示を入力する
point 9 |先頭小節の左余白を調整する
point 10 |段頭の小節番号を表示しない
point 11 |フォントを一括で変更する
●入力テクニック2 ピアノ譜 —「トロイメライ」 R. Schumann 作曲
point 1 |弱起(アウフタクト)を設定する
point 2 |休符の位置を調整する
point 3 |指番号を入力する
point 4 |タイとレイヤーの関係
point 5 |タイの向きを反転する
point 6 |レイヤー入力のコツ
point 7 |特定のレイヤーだけを編集する
point 8 |五線をまたぐ音符を入力する
point 9 |臨時記号を非表示にする
point 10 |クレッシェンドやデクレッシェンドを水平に整列する
point 11 |小節の最後に装飾音符を入力する
point 12 |プレイバックするテンポを設定する
point 12 |図形[ を入力する
●テクニック3 歌+ピアノ伴奏譜 —「En Sourdine」 C. Debussy 作曲
point 1 |特定のパートだけで五線サイズを変更する
point 2 |音部記号を変更する
point 3 |歌パートだけ歌詞に合わせて連桁をつなぎなおす
point 4 |タイが付点の後ろからはじまるように調整する
point 5 |まとめて入力した歌詞をクリックで割り付ける
point 6 | や など、欧文の特殊な文字を歌詞として入力する
point 7 |アーティキュレーションを一括で割り付ける
point 8 |和音の一部だけ五線をまたぐ
point 9 |拍子記号を変更する
point 10 |連符の括弧と数字を隠す
point 11 |破線付きのdim. を入力する
point 12 |小節の途中で音部記号を変更する
point 13 |発想記号の後ろの小節線を隠す
point 14 |未入力の五線を省略する
point 15 |特定のパートだけをプレイバックする
6
●テクニック4 オーケストラ譜 —「交響曲第40 番 ト短調 第3楽章」 W. A. Mozart 作曲
point 1 |楽譜全体の五線サイズを指定する
point 2 |パート名を変更する
point 3 |パート名の文字揃えを変更する
point 4 |パート名のフォントを一括で変更する
point 5 |パート名をページに収める
point 6 |五線をくくる括弧を追加する
point 7 |移調楽器を設定する
point 8 |同じ音程の重音が続くフレーズを入力する
point 9 |小節番号の表示間隔を変更する
point 10 |小節番号の表示パートを設定する
point 11 |小節番号を□で囲む
point 12 |小節の途中に反復小節線を入力する
point 13 |セパレータを配置する
point 14 |同じ小節内の別のレイヤーにコピーする
point 15 |拍子記号より長い休符を入力する(ステップ入力の場合)
point 16 |音部記号や調号、拍子記号の段末の予告を表示しない
point 17 |曲の途中で調号を変更する
point 18 |楽譜の途中に再度拍子記号を表示する
point 19 |拍子記号より短い小節を作成する
point 20 |パート譜を表示する
point 21 |パート譜をさらに分ける
point 22 |パート譜を印刷する
楽譜作成ソフトFinaleは、楽譜作成のプロも使うソフトとして多くの人に愛用されています。毎年バージョンアップを続け、Windows版、Mac版ともに最新のPC環境に対応している点も、愛用者が増えている理由のひとつかもしれません。
わたしたち、スタイルノートの楽譜制作部スタッフも、やはりこのFinaleを使って毎日楽譜を作り続けています。
音楽専門出版社から出る楽譜や書籍の他にも、雑誌の譜例、あるいはオーケストラの演奏会でもらうパンフレットの譜例など、意外にも楽譜はあちこちで目にすることができます。そうした楽譜を作り続けていくうちに身につけたテクニックの一部を集めたのが本書です。
どういう形で読者のみなさまにお伝えするのがよいか、迷ったのですが、まずは実際の楽譜を元に“ここのところはどうやって作るのか”という形でお伝えしてみることにしました。そして、基礎的な操作方法については別途Finaleのバージョンごとの平易な解説本にゆだねることにしました。もし、よりよい方法があったり、ご意見などがありましたら寄せていただければ、今後の出版に活かしていきたいと思っています。
さて、Finaleには多くのバージョンがあります。読者のみなさまも、お使いのバージョンはさまざまだと思います。ここでも、どのバージョンを基本とするかで迷いました。結局、現状の最新バージョンである“Finale2008”を用いました。
ご承知のとおり、Finaleはバージョンによって少しずつ変化しています。今回用いた2008は、これまでの2007や2006とは異なり[ブロック編集ツール]がなくなっています。その代わり、これまで地味で目立たなかった[選択ツール]の機能が強化されました。
ですので2007や2006をお使いの方は、本書では[選択ツール]で説明している操作の一部は、[ブロック編集ツール]など、適宜他のツールに読み替えてお使いください。また、小節の一部を選択したい場合は、[編集]メニューの[小節の一部を選択]にチェックを付けてから作業をしてください。
また、2008では[オプション]メニュー、それから[ブロック編集ツール]がなくなったことにあわせて[ブロック編集]メニューがなくなりました。それらの内容は、代わりに新しく追加された[ユーティリティ]メニューと[書類]メニューなどに移動されています。
その他、2007からスコア譜に連動したパート譜表示が可能になっています。これは大きな編成のスコアを作成する方にとっては、とても便利な機能です。本書でも解説していますので、ぜひ活用してみてください。
こうしてみると、2008はずいぶんと変わった印象を持たれるかもしれません。Finaleはより便利に楽譜を作ることができるように進化をしています。この歩みを止めることはできません。以前のバージョンをお使いの方も、本書を参考にして工夫しつつ、プロのテクニックを身につけてください。
われわれ、一応プロの端くれも、互換性の問題などから以前のバージョンを使って作業することもしょっちゅうです。決して以前のバージョンだから、きれいな楽譜が作れないということはありません。
ただ、最新のパソコンにソフトが追いつかなくなる場合もあります。最新版に慣れていくのも将来への備えかもしれません。
本書が、多くの方々の楽譜作成の一助となれば幸いです。
品切れ・重版未定
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