新井鷗子の音楽劇台本シリーズ
新井 鷗子(著)
A5判 120頁 並製
定価 1,760円 (内消費税 160円)
ISBN978-4-86559-123-1 C1073
在庫あり
奥付の初版発行年月 2015年06月 書店発売日 2015年06月25日 登録日 2015年05月28日
葉加瀬太郎さん推薦! プロの音楽家と語り手によって上演された大好評の音楽劇。コンサートや学芸会はもちろん、音楽のアウトリーチ、ピアノの発表会、お子さんへの読み聞かせにも! 大人気の構成作家による台本集、第2弾!
大好評! 人気構成作家による音楽劇台本シリーズ第2弾!
語りが付けば、演奏会や発表会がこんなに楽しく、感動的に!
演出家はあなたです。
葉加瀬太郎さん推薦!
音楽と「語り」のマリアージュ。
新井さんならではのマジックを、
あなたもぜひ味わってください!
プロの音楽家と語り手によって上演された大好評の音楽劇。
コンサートや学芸会はもちろん、音楽のアウトリーチ、ピアノの発表会、お子さんへの読み聞かせにも!
音楽番組で大人気の構成作家による台本集、第2弾!
大好評発売中の第1弾、9月発売予定の第3弾もあわせてどうぞ!
『おはなしクラシック①──くるみ割り人形、ペール・ギュント、真夏の夜の夢 ほか』(大好評発売中)
『おはなしクラシック③──コッペリア、魔法使いの弟子、マ・メール・ロワ ほか』(2015年9月刊行予定)
語り付きコンサートの舞台裏
この本の使い方
メリメ原作/ビゼー作曲
オペラ「カルメン」
サン=サーンス作曲
組曲「動物の謝肉祭」による《ふしぎな動物園》
チャイコフスキー作曲
バレエ音楽「白鳥の湖」
ホルスト作曲
「惑星」から
ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)
「展覧会の絵」
リスト VS ショパン──
華麗なるライバル
語り付きコンサートの舞台裏
「語り付き」のオーケストラ・コンサートでは通常、語り手は協奏曲のソリスト(独奏者)の位置つまり指揮者のすぐ横に座って朗読します。
本番の舞台で語り手が見ている台本は楽譜の書かれていない文字だけの台本で、特定のメロディなどに語りのタイミングを合わせるところでは、指揮者が合図を出すか、キューランプという語り出しのきっかけを告げる小型の電球を客席から見えない位置に仕込んで、光で合図を出します。
たとえ語り手が楽譜を読める人であっても、多くの場合は文字だけ書かれた台本を使って、第三者が出す合図を頼りに語ります。よく、音楽は右脳で、言語は左脳などと言われますが、語り手にとって文字を読む頭と楽譜を読む頭を「舞台」という緊張の場で両立させるのはかなり難しいことなのです。しかし、それよりも何よりも語り手にとって一番の危険は、音楽に「感動」してしまうことだそうです。
いつも本番直前のリハーサルで語り手がもらす感想は、オーケストラの大音響のかたまりが背中から押し寄せてきて、音楽に心を奪われたら最後、もう何も語れなくなってしまう…というもの。
たしかに、演奏家と同じ舞台に立って超至近距離で楽器の生音を聴く経験はめったにないことでしょう。全身に音楽がズキズキ刺さって体が金縛りのようになり、いま何を読んでるのかわからなくなってしまうのだといいます。指揮者も音楽に入り込んでしまうと語りの合図を出し忘れたりすることもあるので、そこはやはり機械の力に頼り、キューランプを使って舞台袖から合図を送るのが、これまでの経験上もっともアクシデントが少なく済みました。
本番を終えて舞台袖に戻ってくる語り手の表情は、感動で上気していて、語り付きコンサートの楽しさは、こうした役者と演奏家による異ジャンルのコラボレーションにもあるのではないかと思います。
「おはなしクラシック」シリーズ第2巻には、「カルメン」「白鳥の湖」「動物の謝肉祭」など名曲中の名曲が掲載されています。こうした物語を描写する音楽では、複数の語り手に配役を振り分けて上演するのも楽しいでしょう。学校の吹奏楽部と演劇部のコラボレーションにも活用できそうです。
語り手はいわば協奏曲のソリスト。演奏家の一員となって素敵なコンサートを作ってください。
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