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日時:2011年6月10日(金)19:00開演
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会場:石川県立音楽堂コンサートホール
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指揮:ダニエル・ハーディング
演奏:マーラー・チェンバー・オーケストラ
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曲目:
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ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op. 98
ブラームス:交響曲第1番ハ短調 Op. 68
大都市を中心にツアーをしているハーディングとマーラー・チェンバー・オーケストラが、北陸では唯一、石川県立音楽堂で公演を行いました。ブラームスの交響曲を2つという、意欲的な選曲です。
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大都市を中心にツアーをしているハーディングとマーラー・チェンバー・オーケストラが、北陸では唯一、石川県立音楽堂で公演を行いました。ブラームスの交響曲を2つという、意欲的な選曲です。
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ミュンヘン室内管弦楽団の芸術監督として活躍するドイツの指揮者、アレクサンダー・リプライヒを迎えての定期は、当初の演目から若干の変更が加えられ、一緒に来ていた友人ともども「渋い」選曲というのが一般的認識だったようです。
アルヴォ・ペルトの《レナルトの追悼に》では、中低域を中心として、分厚い響きが聴かれました。そして作品を通して、静寂の中から立ち上がっては彼方へと消えていく、そんな感覚でしょうか。ペルトの近作ということで、しっかりと浸れる作品といえるかもしれません。リプライヒのタクトは、しっかりと拍節を与えながらも、作品の持つ柔らかな質感と強い訴えを、リラックスした手の動きで表していました。
ハイドンの交響曲第98番においては、チェロとコントラバス以外のオーケストラ・メンバーは立奏となり、初演時に従ってチェンバロが最後に短く加わりました (曲の冒頭からずっと舞台下手でスタンバイしていらっしゃったチェンバロ奏者を、こちらはついつい眺めてみたり)。今回のように立って演奏しますと、ティンパニの音の上から弦楽器が聞こえてくるような感覚を覚えます。指揮も立っている奏者たちに指示を出すようになりますから、必然的に肩よりも上の方を使う、大きな身振りになりますが、ペルトと違い指揮棒は使わず、体全体で、時にはまるで踊るような感じにもなっていたようでした。ただ、大きなゼスチュアだから大雑把というわけでもなく、楽譜の隠れたフレーズまでも、逃さずキューを出すという強い意志もあったように思います。
一方で、物理的に音響が多少違うという以上に新鮮な響きがしたかというと、意外にこれも難しいものがあったという印象もあります。おそらくリープライヒ氏の解釈が、これまでの慣習から大きく離れるものでなかったからなのかもしれません。とはいえ、作品そのものは前述した第四楽章はチェンバロが出る以外にも、既成の形式・様式をさりげなくぶち破るような仕掛けがあちこちにあり、ハイドンの隠れた実験精神が垣間見られる一曲であったといえます。
後半はルトスワフスキの《葬送曲》から。タイトルにある「葬送」をどの位まで作曲者が文字通り音にしようとしていたかは知らないのですが、「歩み」の意識をギリギリまで保持しながら、全員によるトウッティに至るまで気の抜けない音のエネルギッシュな運動があったように思います。その張りつめたような、渾然一体の、迫真の音の連なりには圧倒されました。終息に向けて沈みゆくオケの姿に聞く余韻にも心に深く残るものがありました。アレアの手法を取り入れていく前のルトスワフスキの名曲を、この北陸で生で聴けたのも収穫だったといえるでしょう。
ハルトマンの交響曲第4番は、細部にリリシズムを宿しながら、ぎりぎりのところで自由な無調音楽の様相を残しているように思えました。また時には、より大きな流れに身を任せるところもあり、聴き手に多様な反応をもたらしそうです。第1楽章では、ヴァイオリンがはちきれんばかりの、息を吹き入れつつある風船が今にも割れそうになっているような膨張さえありました。第2楽章は弦楽オーケストラがこんなにも鳴るのかと驚くほどの、獰猛(どうもう)な音の運動。スケルツォの迫力が一丸となって襲ってくるかのようでした。最終の第3楽章は、短いながらも、滔々(とうとう)とした叙情性さえ隠し切れない大きな世界を見せ、息の長い展開をしました。第1楽章に通ずるところがありますが、よりデリケートで瞑想的だったと思います。
総じてリープライヒは室内オーケストラという媒体に通じている印象を持ちました。特に今回は20世紀作品を中心とし、しかもハイドン以外はすべて弦楽合奏のための作品ばかりだったこともあり、管楽器なしのオーケストラが、かくも豊かに力強い表現力を持っていることにも大いに感心させられた、そんな一夜だったといえるでしょう。

●2010年5月15日 富山県射水市・大島絵本館シアター
演奏曲目

東京で活躍するヴァイオリニスト安田紀生子さんと、富山在住の素晴らしいピアニスト高森静香さんが出演するというので、富山クラフト・オーディオ・クラブ主催による、2人の室内楽デュオ・リサイタルに行ってきた。会場は射水市 (旧大島町) の大島絵本館シアターである。大島絵本館は初めて行ってきたのだけれど (旧8号線からちょっと入るので、初めての人は分かりづらいかも) 、なんだかとてもモダンな建物でびっくり (写真提供は村山一雄さんと加藤敏久さん) 。建物内の写真はないが、子どもたちが楽しめそうなデザインで、うきうきする。こんな場所が富山にあったとは。

主催者の富山クラフト・オーディオ・クラブは、アマチュアのオーディオ愛好家の団体。「クラフト」という名前から想像されるように、会員の皆さんは、自作アンプ製作にも力を入れておられて、定期的に持ち込み試聴会を行っている。今回の演奏会には、そんな試聴会で使う「課題曲」の「音源」を作るという意図もあるという。それに加えて最近は美しい音再生のためのハード製作だけではなく、手作りソフト制作・録音活動にもクラブが積極的に取り組んでおられるとか。会場は一般の方向けのコンサートというだけでなく、富山クラフト・オーディオ・クラブの会員向けの録音会にもなっているのだった。

実際にコンサート会場に入ってみると、自前のオープンリール・デッキを持ち込んで録音しようとしている方々が陣取っていて、客席前方の右左に4台発見できた。一方デジタル録音用の機材はお一方だけだろうか。なんだかすごい「こだわり」を感じる風景だ。コンサートとは違った雰囲気を醸し出している。

客席はだいたい8割入りくらいだろうか。録音機材を目の前にヘッドフォンをもって待機する人も。また舞台真ん中にはマイクが10ほど。ワンポイントっぽいものもあるし、立てる場所もピアノ近くだったり、舞台をすぐ降りたところだったり。
コンサートの司会進行はクラフトオーディオの方がなさっていた。結成8年、今年9年目という。メンバーは54名で、平均年齢60歳ちょっとらしい。録音している人はチケット代にプラスして何千円か払っているとのこと。また、すぐに拍手せずに5秒くらいおいてから拍手してほしいとの案内もあった。こんなアナウンスで始まるコンサートというのも、初体験である。
演奏会が実際に始まると、1曲目が終わって、オープン・リール・デッキで早送り巻き戻しをしてる人がいた。これってどういう意味があるのだろう? また演奏直前にデッキの録音ボタンを押した人がいて、またその動作音が結構派手に出る。ほかの人はどう思ってるのかなーと思ったり。また録音している人は、すぐ後ろの人と、こちら (会場中央) にも聞こえるようなひそひそ雑談をしてる人がいたり。録音も、全部しない人がいて、ショパンの《舟歌》の途中で止めちゃう人とかいた。プログラム前半のバルトークまでで充分ってことなのかな?

一般の聴衆 (参加者?) も、お約束とは違って拍手をすぐに始めちゃったり、曲間に拍手をしちゃったり、けっこうアットホームな雰囲気。普段クラシックはあんまり聴いたことない人なのかもしれない (もちろんそれは、とても素晴らしいこと) 。録音していた人も演奏家がおじぎをするとデジカメで演奏者をバシバシ撮影してたり、いやはや、演奏する方も大変だ。
それにしても、こんなコンサート、初めて体験した。一応お客さんは入ってるけど、やっぱり公開録音会ってことになるのかな?
というわけで、いろんな意味で貴重な体験をウォッチして帰ってきた。演奏評については、また改めて、たぶん。
冬の間ご無沙汰していたのだが、毎月第2金曜 (今月は3月12日) に南砺市にて行われている「アナログを語る会」に出席した。場所はフランス料理店、ラモヴェール (http://www.tklamo.com/) の多目的ホール (別館) 。中山佳明会長が持ち込んだ真空管アンプと、部屋に備えられたタンノイのスピーカーで、レコード鑑賞を楽しんだ。 (続きを読む…)
2009年9月13日 (日) 午後3時、オーバード・ホール (富山県富山市)
武蔵野音楽学園創立80周年を記念し、武蔵野音楽大学管弦楽団が石川・富山で公演を行ない、日本との国交回復50周年を祝うハンガリーでも5回の公演を行なうという。 (続きを読む…)
北日本新聞ホールで行なわれたコンサート、無事終了いたしました。実行委員の一人としては、とりあえずほっとしているところです。ちなみにこのホール、チェロ奏者で富山市出身の大沢明さんが、音響の良さで選んでおられる会場です。 (続きを読む…)
富山では、現在ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲、全15曲をすべて演奏しようというシリーズが進行しています。富山市出身で、現在はオーケストラ・アンサンブル金沢 (OEK) でチェロを演奏する大澤 明さんが、OEKのメンバーと一緒に弦楽四重奏団を作り、この企画に熱心に取り組んでおられるのです。 (続きを読む…)
音楽評:オーケストラ・アンサンブル金沢 第258回定期公演 2009年3月21日
ヘンリー・パーセル 歌劇《ディドとエアネス》(ディドーとイニアス)組曲
ウォルフガング・A・モーツァルト ピアノと管弦楽のためのロンド ニ長調 K.382
ベンジャミン・ブリテン ピアノ、弦楽四重奏と弦楽合奏のための《若きアポロ》作品16
フレデリック・ディーリアス 小管弦楽のための2つの小品
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